トゲの話





トゲの話。

野菜にはトゲを持つものが色々います。有名どころだとキュウリやナス、ほうれん草の種子などにはトゲがあります。トゲを持つことで未熟なうちに動物に食べられないように身を守ったりしていますね。
キュウリはタネが取れるくらいに大きく完熟すると確かにトゲは無くなります。ナスはどうかな?黄色く完熟したナスがいま畑にないので今度確かめてみます。
畑をするときは、軍手をしないとトゲに一回や二回刺されるのは間違いありません。(軍手してても痛いわ)
こうして考えてみると野菜とトゲとは切り離して考えることは不可能なのです。

しかし野菜のトゲは、新鮮さの証。収穫から日が経ってしおれてくるとトゲも元気がなくなります。
ナスは安全のためトゲを出来るだけ除去して袋詰めしていますが、キュウリなどはマルシェで採りたてを持っていくと、新鮮なキュウリってこんなにトゲトゲなんだねと驚くお客さんもいらっしゃいます。特に私が栽培しているスーヨーキュウリという品種はトゲがすごいです。

さてトゲある野菜数あれど、今の所私が一番嫌いなのは、オクラの小さなチクチクです。
トゲだけならまだしも、オクラにはあのネバネバがあります。切り口からも分泌されていますし、オクラの表面にも微量ついている気がします。
素手でオクラを袋詰めして、汗をかいたおでこを拭おうものなら、痒さが20分くらい治りません。見えないトゲが手について、おでこに着くと皮膚を傷つけ、ヌメヌメと汗とが混じって炎症を起こすのです(多分。私の感覚ですが)。
今年、久しぶりにオクラを収穫して出荷することになって、最初の数回はやらかしてしまいました。
たかが小さなトゲ、されどトゲ。こんなに文明の利器を持っている強い人間でも野菜の小さなトゲに負けてしまうことがあります。

こんなもの持っていても何にもならない、意味がない、と思い込んでいるものはたくさんあります。
私は絵を描くのが好きでしたが大学上がった頃から描かなくなって、それまでコツコツ積み上げた絵のスキル(もともと無かったけど)が打ち止め(むしろ下がった)になってしまいました。自分より絵が上手い人はごまん十万何十億人といるし、私が絵で戦っていくのは絶対に不可能だと思っていました。でも、野菜セットに畑の様子の拙いイラストを描いて入れたら、喜んでくださるお客さんが思ったよりいらっしゃいました。
大したスキルじゃないけど、絵に対する苦手意識がないことはもしかして武器になるかもしれない。私が絵を描くことで発信できる何かがあるかもしれない。小さなトゲではないけれど、誰かの心に刺さってくれたら…!(いい意味で、です)
そう思って、今まで超恥ずかしかったけどイラストをネット上にあげる決心がつきました。
次からはもっと丁寧に色塗りします。ズッキーニの色が酷いなと思います。


とてもとても自己満足な内容の最後になってしまいましたが、今日のトゲのお話でした。

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